保険見直し 2025.12.1

がん保険の通院保障の必要性は?種類や選び方のポイントも解説

「がん保険に通院保障までつけるべき?」と悩む方も多いのではないでしょうか。従来は、がん治療といえば入院して手術を受けるのが一般的でした。しかし、治療技術の進化によって、外来で受ける放射線治療や化学療法などが増加しており、それに対応してがん保険の内容も変化しています。

本記事では、がん治療における通院保障の必要性や種類、保険商品を選ぶ際のポイントについて詳しく解説します。

がん保険の通院保障は必要か

がん保険を「がんの治療のために入院し、手術をしたときに保障される保険」とイメージしている場合、「がん保険の通院保障は必要?」と疑問を抱くかもしれません。

しかし、近年は治療技術の進化に伴い、外来で行う放射線治療や化学療法が増加傾向にあります。そのため、がん保険における通院保障の必要性が高まっています。

ここでは、がん治療における通院の実態と、通院保障が果たす役割について解説します。

外来で継続的に受けられる治療が増えている

厚生労働省の「がん診療提供体制について」によると、全国のがんの推計外来患者数は増加傾向にあります。なお、令和5年の悪性新生物の患者数については、人口10万人あたり入院患者が85人であるのに対し、外来患者は150人です。

【令和5年の悪性新生物の患者数(人口10万対)】

入院患者

85人

外来患者

150人

がん治療のための入院日数が短縮され、通院で受ける治療が増えています。その結果、入院給付金だけではカバーしきれない費用が発生するケースも増えてきました。そのため、通院時の経済的負担を軽減する保障の必要性が高まっているといえます。

参考:厚生労働省「がん診療提供体制について」

参考:厚生労働省「令和5年(2023)患者調査の概況」

通院にはさまざまな費用がかかる

がん治療の通院には予想以上にさまざまな費用がかかるため、保障があると安心です。

診療費や薬代だけでなく交通費の支出もあり、人によって差はあるものの、通院にかかる費用が家計の負担となる場合もあります。特に遠方の医療機関に通わざるを得ない場合や、治療が長期にわたる場合には、出費がかさみやすくなります。

このような通院に伴う支出や、治療による休職により収入が減少するリスクに備える視点から、通院保障は有効といえるでしょう。

がん保険に通院保障をつけるべきか迷っている方は、ぜひ「auマネープラン相談」にご相談ください。家計の状況や備えたいリスクを踏まえて、保険のプロが最適な保険選びをサポートします。

がん保険の通院保障は大きく3種類

がん保険の通院保障には、大きく以下の3種類のタイプがあります。

  • 退院後の通院を保障する
  • 入院前後の通院を保障する
  • 入院の有無にかかわらず保障する

加入する際は、自身の治療内容に合った保障を選ぶことが大切です。それぞれの特徴を解説します。

1.退院後の通院を保障する

がんで入院し、退院後に治療目的で通院した場合に給付金を受け取れるタイプです。多くの保険商品で通院日数に応じた給付があり、経済的な負担を軽減できます。ただし、入院を伴わない通院は支給対象外である点に注意が必要です。

また、支払日数や支払期間に制限が設けられている商品もあり、「退院後1年以内の通院のみを保障する」といった条件が設定されている場合もあります。条件を確認してから加入することが大切です。

2.入院前後の通院を保障する

がんで入院をした場合に、退院後だけでなく、入院前の通院についても給付の対象になるタイプです。退院後の通院だけでなく、入院前にも検査や治療で病院に通うことがあるため、治療費の負担をより広くカバーできる点がメリットです。

ただし、基本的に入院を伴わない通院は対象外であるほか、給付対象となる通院期間や支払日数に制限が設けられている商品も少なくありません。例えば、退院後一定期間を経過した後に通院した場合は給付金が支払われないといったこともあるため、注意が必要です。

3.入院の有無にかかわらず保障する

がん治療で通院をすれば、入院をしていないケースであっても給付金が支払われるタイプです。

放射線治療や抗がん剤・ホルモン療法などを通院のみで受けるケースが増加傾向にあるため、近年の治療スタイルに合っているといえるでしょう。

ただし、商品によっては給付の回数や支払い対象期間に制限がある点に注意しましょう。

がん保険の通院保障は2タイプに変化

従来のがん保険の通院保障は、入院して手術を受けた場合の補助として位置づけられ、退院後の通院に対する給付金の支払いが中心でした。しかし近年の通院で放射線治療や化学療法などを行うケースが増加している実態を背景として、以下の2つのタイプに変化しつつあります。

  • 通院給付金の対象を広げたタイプ
  • 治療給付金による保障を追加したタイプ

それぞれのタイプについて確認しましょう。

1.通院給付金の対象を広げたタイプ

従来の退院後の通院治療が中心の通院給付金に、入院を伴わない放射線治療や化学療法も給付の対象に含めたタイプです。

例えば、退院後の通院は期間や日数に制限がある一方、所定の三大療法であれば入院の有無にかかわらず無制限で保障される商品もあります。そのため、通院のみで放射線治療を20回受けた場合、日額10,000円であれば合計20万円が支払われるケースも想定できます。

ただし、がん治療にかかった費用総額は大きくても、放射線治療などの治療回数が少ない場合は、保険の給付のみでは治療費をカバーしきれない可能性がある点に注意が必要です。

2.治療給付金による保障を追加したタイプ

通院給付金は従来どおり退院後の通院治療に対して支給し、それとは別に放射線治療や抗がん剤治療などの特定の治療を受けた際に、治療給付金がまとめて支払われるタイプです。

治療給付金は「1ヶ月に1回」や「60日に1回」など支払条件が決められており、通院回数に関係なく一定額を受け取れる点が特徴です。

まとまった給付を受けられますが、対象となる治療以外では保障を受けられないため、条件を確認して選ぶ必要があります。

「auマネープラン相談」では、最新のトレンドを踏まえて一人ひとりにあった保険を提案します。無料で相談できるため、保険に入るか迷っている方にもおすすめです。ぜひお気軽にご利用ください。

がん保険の通院保障の給付金の受け取り方

がん保険の通院保障に関して、以下のように2種類の給付金の受け取り方があります。

  • 通院日数に応じた通院給付金を受け取るタイプ
  • 定期的に治療給付金を受け取るタイプ

これらは給付の仕組みが異なるため、選択次第では、想定よりも給付金が少なかったという事態にもなりかねません。それぞれのタイプの仕組みについて、見ていきましょう。

通院日数に応じた通院給付金を受け取る

通院日数に応じて給付金を受け取るタイプについては、主契約の入院給付金や診断給付金に通院特約を付けるケースが多く見られます。

1日あたり数千円~数万円を通院した日数分受け取れますが、支払期間や支払日数の上限が設けられている商品もあります。

定期的に治療給付金を受け取る

毎月1回など定期的に数万円〜数十万円の治療給付金を受け取れるタイプは、一般的には手術や放射線治療、抗がん剤治療が対象ですが、緩和ケアや自由診療を含む商品も存在します。

ただし、支払回数に制限が設けられているケースもある点に注意しましょう。

自分にあった給付金の受け取り方が知りたい方は、「auマネープラン相談」にご相談ください。保険のプロがフラットな目線で最適な保険選びをサポートします。無料で利用できるため、ぜひお気軽にお問い合わせください。

がん保険の通院保障を選ぶときのポイント

がん保険の通院保障を選ぶ際に押さえておくべき主なポイントは、以下の3点です。

  • 保障の対象となる治療内容
  • 保障の対象となる通院の期間
  • 給付金額

これらをしっかり理解して比較検討することで、治療にかかる実際の費用をどの程度カバーできるかが明確になるでしょう。各ポイントを解説します。 

保障の対象となる治療内容

がん保険の通院保障を選ぶ際は、保障の対象となる治療内容を確認しましょう。

退院後の通院のみを保障する商品もあれば、入院をしていなくても、三大療法などを受ければ支給されるものもあります。

ただし、通院を対象としている商品であっても、「再発がないかを確認する検査」のための通院や自由診療の通院については、保障対象としない商品が多いことに注意が必要です。

保障の対象となる通院の期間

がん保険に通院保障をつける際には、どの程度の期間が保障対象になるのかを確認しておくことが大切です。多くの保険商品では無制限に給付されるわけではなく、期間に制限が設けられているためです。

例えば、入院を前提とするタイプでは「退院後365日以内」「入院前30日以内」といったように、入院の前後に限定して通院保障が受けられるケースが少なくありません。この場合、退院から1年以上経過した後の治療通院は、給付対象外になる可能性があります。

さらに、入院の有無にかかわらず通院で保障が受けられるタイプであっても、あらかじめ定められた期間制限が設けられていることが一般的です。長期的な治療や再発後の通院にも備えたい場合には、期間設定の幅が広い商品を選ぶことが重要であるといえるでしょう。

給付金額

がん保険の通院保障の給付金額は、1日あたり3,000円~1万円程度と幅があります。金額が大きいほど安心感を得られますが、通常は保険料の負担も高くなるでしょう。

預貯金や収入状況のほか、保障をどこまで重視するかによって、必要な保険は変わります。十分な貯蓄があれば低めに設定することも可能です。一方、医療費負担への不安が大きい場合は保険で手厚く備えることも選択肢の1つです。

がん保険の通院保障で万が一に備えよう

近年のがん治療は、従来の入院中心のものから放射線治療や抗がん剤治療など、通院で受けられるケースが増えています。それに伴い、がん保険の通院保障の必要性も増しているといえるでしょう。

がん保険の通院保障には、「退院後の通院のみを保障」「入院前後の通院を保障」「入院の有無にかかわらず通院を保障」の3種類があります。また近年は、通院給付金の対象を広げたタイプや治療給付金を追加したタイプへと進化していることも特徴です。

給付の受け取り方についても、通院日数に応じた通院給付金を受け取るタイプと定期的にまとまった治療給付金を受け取るタイプがあり、保障内容・期間・給付金額を踏まえた選択が重要です。通院保障を備えることで、がん治療中の家計への不安を軽減し、安心して治療に専念できる環境を整えられるでしょう。

「自分にあったがん保険を知りたい」方は、「auマネープラン相談」にご相談ください。がん保険だけに限らず、総合的な視点でご希望にあった保険を提案します。無料でご相談できますので、お気軽にご利用ください。

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