保険見直し 2025.11.17

50代におすすめの医療保険とは?選び方や注意点もわかりやすく解説

50代医療保険オススメ

50代は、がんや生活習慣病のリスクが高まり、医療保険の必要性がより一層高くなる時期です。さらに、教育費のピークや老後資金への不安も重なる時期でもあるため、保険選びに悩む人も多いでしょう。

医療保険に加入すれば、治療費や入院に伴う収入減少リスクに備えられますが、毎月の保険料が家計を圧迫する可能性もあります。そのため、保障内容と負担額のバランスが重要です。

本記事では、50代におすすめの保険や自分にあった商品を選ぶための判断基準について解説します。

目次

50代におすすめの保険とは

保険と書かれた木の積み木

保険には、医療保険・死亡保険・損害保険などさまざまな種類があります。例えば、病気やケガで入院した場合に備えるためには、医療保険がおすすめです。

ただし、健康面での不安を抱えている人もいれば、老後の備えを気にする人もいるため、それぞれ置かれている状況によって加入すべき保険は異なります。そこで、50代になってから新たに加入を検討する際は、まず保険の種類や概要を正しく理解したうえで、自分の状況を踏まえたものを選ぶことが大切です。

50代に医療保険は必要か?不要か?

50代になると、医療保険や死亡保険へ加入すべきかどうか悩む方も多いでしょう。

公益財団法人 生命保険文化センターが2022年度に行った調査では、多くの50代がケガや病気に対して不安を感じていることがわかります。

同調査では、50歳代男性では88.8%、50歳代女性では92.1%がケガや病気に対して「不安感あり(非常に不安を感じる・不安を感じる・少し不安を感じる)」と回答しました。

ケガや病気に対する不安

50歳代男性

50歳代女性

非常に不安を感じる

19.0%

22.4%

不安を感じる

34.6%

35.4%

少し不安を感じる

35.2%

34.3%

不安感なし

10.6%

7.5%

わからない

0.6%

0.4%

また、50歳代の回答者のうち75.3%が疾病入院給付金が支払われる死亡保険に加入していると回答しています。

ただし、保険に加入すべきかどうかは、自身の健康リスクや資産状況などを踏まえて総合的に判断することが大切です。例えば、健康面で不安があり、医療費に使える貯蓄が少ない場合や、貯蓄を減らしたくない場合などには、医療保険の必要性が高いといえるでしょう。

参考:公益財団法人 生命保険文化センター「2022(令和4)年度生活保障に関する調査 第II章 医療保障 」

参考:公益財団法人 生命保険文化センター「2022(令和4)年度生活保障に関する調査 第II章 医療保障 疾病入院給付金の有無(全生保)」

 

そもそも医療保険とは

医療保険とは、病気にかかった際やケガをした際にかかる医療費を負担するための制度や保険商品のことです。制度としては公的医療保険や民間医療保険、商品としては終身医療保険や定期医療保険といった種類があります。

ここで、医療保険とがん保険の違いや、各種類の区別について押さえておきましょう。

医療保険とがん保険の違い

がん保険とは、「がん」に特化して保障される保険のことです。がん以外の病気やケガに対応する医療保険でも、がんに対する保障は受けられます。

しかし、がんはほかの病気と比べて治療費が高くなったり、通院期間が長期に及んだりすることがあるため、医療保険だけでは費用をカバーできないこともあるでしょう。がん保険に加入することで、医療保険だけに加入する場合と比べて、がんに対してより手厚い保障を受けられます。

なお、医療保険もがん保険も第三分野に該当する保険です。第三分野とは、第一分野の死亡保険と第二分野の損害保険(自動車保険・火災保険・地震保険など)の間に位置する保険を指します。介護保険や傷害保険なども、第三分野に属する保険の例です。

公的医療保険と民間医療保険の違い

公的医療保険とは、国民が病気やケガをした際にかかる医療費の一部を公的な機関が負担する制度のことです。

日本では、国民皆保険制度が採用されているため、全国民が公的医療保険に加入しなければなりません。公的医療保険の具体例として、被用者保険(会社員や公務員などが対象)や国民健康保険(自営業者などが対象)、後期高齢者医療制度(原則75歳以上が対象)などがあります。

民間医療保険とは、民間の生命保険会社や損害保険会社などが提供する医療保険です。自分の状況にあったプランの商品を選択できるため、公的医療保険にさらに手厚い保障を加えたい場合に加入することがあります。

終身医療保険と定期医療保険の違い

終身医療保険とは、保障が一生涯続く保険のことです。保険料も、一生涯一定の額を払い続けます。

それに対して定期医療保険は、保険期間があらかじめ決まっている保険です。定期医療保険には、「5年」「10年」などのタイミングで自動的に更新されて保障が継続する更新型と、「60歳まで」「70歳まで」のように一定の時期を迎えると契約が終了する全期型があります。

更新型の場合は、更新時に保険料が高く設定されることが一般的です。

 

ご自分にとって必要な保障を選ぶのは難しいと感じる方は、まずは「auマネープラン相談」をご検討ください。ご自宅やお近くのカフェなど、希望の場所・時間に無料でご相談可能です。

50代で民間医療保険に加入しておくことのメリット

白衣を着た男性の手元

50代で民間の医療保険に加入しておくことのメリットは、主に以下のとおりです。

  • 自己負担を抑えられる可能性がある
  • 病気にかかるリスク・入院するリスクの上昇に備えられる

それぞれ解説します。

自己負担を抑えられる可能性がある

50代の時点で民間の医療保険に加入しておくことで、医療費に対する自己負担を抑えられる可能性があるのがメリットです。

日本では、全国民が公的医療保険に加入しているため、診療所・病院で治療を受けた際にかかる費用や入院基本料は、原則として3割の自己負担で済みます(※)。例えば、治療を受けた際にかかった医療費が5,000円でも、実際に窓口で支払うのは1,500円です。

しかし、治療費が高額な場合や長期間入院する場合などには、家計を圧迫する可能性があります。その点、民間の医療保険に加入しているとコストをある程度抑えられるでしょう。

また、公的医療保険の対象に含まれない費用もあります。主な例は以下のとおりです。

  • 入院している間にかかる食事代や日用品代
  • 差額ベッド代(希望して個室などに入院する際にかかる費用)
  • 先進医療にかかる費用

民間の医療保険に加入して保障を手厚くすることで、上記にも対応できる可能性があります。

※年齢や所得によって1〜2割負担の場合あり

病気にかかるリスク・入院するリスクの上昇に備えられる

50代に入って病気にかかるリスクや入院するリスクが上昇することに備えられる点も、医療保険に加入しておくメリットです。

50代は40代のときと比べて病気にかかったり入院したりする可能性が高まります。厚生労働省の「令和5年(2023)患者調査の概況」によると、2023年10月における45〜49歳の外来の受療率(人口10万対)は、3,912であるのに対し、50〜54歳は4,395、55〜59歳は5,171でした。

年齢

外来の受療率(人口10万対)

45〜49歳

3,912

50〜54歳

4,395

55〜59歳

5,171

また、入院の受療率(人口10万対)も45〜49歳が318であるのに対し、50〜54歳は441、55〜59歳は613と年齢とともに増加しています。

年齢

入院の受療率(人口10万対)

45〜49歳

318

50〜54歳

441

55〜59歳

613

病院にかかる機会が増えると、その分治療費の自己負担額も増えるでしょう。通院保障や入院保障などがついた医療保険に加入しておけば、病気やケガの際にかかる医療費の負担を抑えられます。

参考:厚生労働省「令和5年(2023)患者調査の概況 結果の概要 2 受療率」

 

50代で医療保険を見直すタイミング

携帯を操作する女性の手元

50代には、いくつか医療保険を見直すタイミングがあります。

まず、医療保険に加入していないことを不安に感じ始めたときや、自分が加入している医療保険では保障が不十分だと気づいたときは、医療保険への加入を検討したり医療保険を見直したりするタイミングです。自分や家族がどのような保険に加入しているのか整理して、見直しの必要性を判断しましょう。

また、ライフステージに変化があったときも医療保険を見直すタイミングです。ライフステージとは、人生を一定の基準に従っていくつかに区分した段階のことを指します。

例えば、子どもが社会人になったら、医療保険を見直すライフステージといえるでしょう。子どもが独立した場合は教育費や生活費にかかる金額が少なくなる分、保険にかけるお金を増やせる可能性があります。

住宅ローンを完済したときも、医療保険を見直すライフステージです。今まで払ってきたローンの返済額分を、新たに加入する医療保険に充てられる場合があります。

 

いざ医療保険を選ぶタイミングになっても、どの医療保険を選べばいいのか?そんなお悩みを抱える方も多いかと思います。そんなときは、プロに無料で相談ができる「auマネープラン相談」をご利用ください。

医療保険の加入にあたって押さえておきたい50代の傾向

夫婦が男性に質問している様子

医療保険加入を検討するにあたって、50代の一般的な傾向を押さえておきましょう。主な傾向は、以下のとおりです。

  • 毎月の支出が増えている可能性がある
  • 老後資金についての不安が高まる

それぞれ解説します。

毎月の支出が増えている可能性がある

50代に入ると、毎月の支出が今までよりも増えていることがあるでしょう。支出の増加につながる主な要因として、教育費や住宅ローンが挙げられます。

厚生労働省の「令和6年(2024)人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、2024年における第一子出生時の母親の平均年齢は31歳です。31歳に第一子が誕生したと仮定すると、子どもが大学進学する前後に自身は50代を迎えることになります。

文部科学省の調査によると、2023年度の私立大学(学部)の平均授業料は約96万円、入学料は約24万円とされており、この時期に教育費の負担が大きくなることがわかります。

毎月教育費や住宅ローンなどさまざまな支出がかかることを考慮し、医療保険への加入を検討する際は、無理のない保険料の商品を選ぶことが大切です。

なお、人によっては子どもが独立したり、住宅ローンを完済したりすることで、50代に入ってから毎月の支出が減少していることもあります。例えば、30歳で返済期間30年以下の住宅ローンを利用していれば、50代のうちに完済できるでしょう。

参考:厚生労働省「令和6年(2024)人口動態統計月報年計(概数)の概況 結果の概要 」

参考:文部科学省「私立大学等の令和5年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」

老後資金についての不安が高まる

50代に入り、高齢になった親の介護を経験することで、自分自身の健康や老後の資金について不安が強まる可能性もあります。

2024年に生命保険文化センターが実施した「生命保険に関する全国実態調査(2人以上世帯)」によると、介護に要した一時的な費用の合計が平均47.2万円、月々平均費用が9.0万円でした。万が一、自身が介護を要する状態になったときに備え、ある程度の資金を蓄えておかなければなりません。

【介護に要した平均費用】

月々の費用

一時的な費用の合計

9.0万円

47.2万円

また、2022年に生命保険文化センターが実施した「生活保障に関する調査」では、回答者が夫婦2人で老後生活を送るために必要と考える最低日常生活費の平均は23.2万円/月、ゆとりある老後生活費は平均で37.9万円/月でした。さらに、回答者のうち71.8%が老後の生活資金をまかなう手段として「預貯金」を挙げています。

【夫婦2人で老後生活を送るために必要と考える費用】

最低日常生活費

ゆとりある老後生活費

23.2万円

37.9万円

老後資金の使用開始年齢が平均66.8歳であることを踏まえると、50代のうちから貯蓄について考えておかなければなりません。医療費が生じるリスクに備えることは、老後資金を守るために大切な手段のひとつです。

医療保険への加入を検討する際は、老後のことを考えつつ、保険料・保障期間・保障内容などを決めましょう。

参考:公益財団法人 生命保険文化センター「リスクに備えるための生活設計」

参考:公益財団法人 生命保険文化センター「2022(令和4)年度「生活保障に関する調査」

入院時にかかる医療費の目安

生命保険文化センターが2022年に実施した「生活保障に関する調査」によると、過去5年間に入院して自己負担費用を支払った人(※)の平均負担費用は、19.8万円でした。ただし、入院時にかかる医療費は、以下のように入院日数によっても異なります。

入院日数

平均負担費用

5日未満

8.7万円

5〜7日

15.2万円

8〜14日

16.4万円

15〜30日

28.4万円

31〜60日

30.9万円

61日以上

75.9万円

長期間入院する可能性がある場合は、その分高額の費用に備えなければなりません。同調査において、入院経験がある人の直近の入院日数は平均17.7日でした。

なお、入院時にかかる主な医療費は、治療費・食事代・差額ベッド代・交通費・衣類・日用品などです。

※高額療養費制度を利用した人、利用しなかった人(適用外含む)両方を対象

参考:公益財団法人 生命保険文化センター「2022(令和4)年度「生活保障に関する調査」

医療保険に加入する際にチェックしておく内容

保険と書かれたメモ帳と電卓が並んでいる 

医療保険への加入を検討する際は、商品について以下の項目をチェックしておくことが大切です。

  • 入院給付金
  • 通院給付金
  • 入院一時金
  • 手術給付金
  • 死亡給付金
  • 先進医療特約
  • 特定疾病保障特約
  • 女性疾病特約

各給付金や特約の内容について、解説します。

入院給付金

入院給付金とは、病気やケガで入院した際に、入院日数に応じて受け取れる金額のことです。

保険商品によって、支払対象となる入院日数が異なります。「日帰り入院型」は1日以上入院した場合に1日目から受け取れるタイプ、「1泊2日型」は2日以上継続して入院した場合に1日目から受け取れるタイプです。

また、「30日」「60日」「120日」のように支払限度日数も決められています。例えば、「60日」で設定されている場合は入院から61日目以降給付金を受けられません。

さらに、入院給付金の額も契約内容によって異なります。「入院日額5,000円」で30日間入院した場合、受け取れる額は合計15万円です。

なお、生命保険文化センターが2022年に実施した「生活保障に関する調査」によると、「疾病入院給付金の支払われる生命保険」(医療保険)に加入している人の疾病入院給付金の平均は「8,700円/日」でした。

参考:公益財団法人 生命保険文化センター「2022(令和4)年度「生活保障に関する調査」

通院給付金

通院給付金とは、病気やケガの治療を目的に通院した際に、日数に応じて受け取れる給付金です。通院給付金を受け取れる保障を通院保障と呼ぶこともあります。

通院給付金は、入院給付金対象の入院後、通院した際に受け取れることが一般的です。ただし、入院しなくても保障を受けられる商品もあります。

給付金額の主な決め方は、「あらかじめ自分で設定する」「入院給付金の日額に一定割合をかける」などです。例えば、入院日額の6割程度を通院給付金額と設定している保険に加入している場合、「入院日額5,000円」であれば「通院日額3,000円程度」を受け取れます。

入院一時金

入院一時金とは、入院日数に関係なく受け取れるまとまったお金のことです。

入院が短期間の場合でも、あらかじめ決められた額を受け取れます。例えば、「入院一時金10万円」「入院日額5,000円」の保険に加入している場合は、入院期間10日でも受け取れる額は15万円です。

なお、生命保険文化センターが2022年に実施した「生活保障に関する調査」では、「疾病入院給付金一時金の支払われる生命保険」(医療保険)に加入している人の疾病入院給付金一時金の平均は「18.7万円」でした。

参考:公益財団法人 生命保険文化センター「2022(令和4)年度「生活保障に関する調査」」

手術給付金

手術給付金とは、病気やケガで手術を受けた際に支払われる保険金のことです。

契約内容によって、支給の対象が異なります。保障開始前の病気やケガに関する手術や、約款に記載されていない手術を受けた場合は、基本的に対象外です。

また、「10万円」のように決まった金額が支払われるケースと、入院給付金の日額に「20倍」「40倍」などあらかじめ指定された給付倍率をかけた額が支払われるケースがあります。例えば、「給付倍率20倍」「入院日額5,000円」で契約している場合、手術給付金として受け取れる額は10万円です。

なお、手術を受けた被保険者が入院中に亡くなった場合は、指定された受取人もしくは法定相続人に給付金が支払われます。

死亡給付金

死亡給付金とは、保険期間中に被保険者が亡くなった場合に支払われる保険金を指します。

本来、死亡保険が主に死亡を保障する保険であるのに対し、医療保険は病気やケガを対象に保障する保険です。ただし、医療保険でも死亡保障の特約をつけられる商品があります。

なお、医療保険に付けられる死亡保険金は少額の場合があるため、家族が安心して生活できるお金を残したい場合には、別途死亡保険の契約を検討しておくことも大切です。

先進医療特約

先進医療特約とは、高度な医療技術で治療を受けた際にかかる高額な費用に対し、自己負担をカバーできる特約を指します。

日本では国民皆保険制度に基づき国民全員が公的医療保険に加入しているため、本来治療を受けた際に個人にかかる負担は3割(1割・2割の場合もあり)です。ただし、先進医療は公的医療保険の対象外のため、全額自己負担となります。

また、医療保険やがん保険に加入しているだけでは、基本的に先進医療による治療は保障の対象外です。そこで、先進医療特約を付けて高額な出費に備えておけば、先進医療による治療を安心して受けられます。

特定疾病保障特約・女性疾病特約

特定疾病保障特約とは、特定の病気にかかった場合に保険金を受け取れる特約のことです。対象の病気として、3大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)などがあります。

女性疾病特約は、女性疾病で入院した際や手術を受けた際に給付金を受け取れる特約のことです。対象の疾病にかかった場合は、主契約で支給される入院給付金・手術給付金に加え、特約分の給付金が上乗せされます。

女性疾病とは、子宮・卵巣・乳房などにかかる病気のことです。一般的には、乳がん・子宮がん・卵巣がん・子宮筋腫・異常分娩などが挙げられます。

なお、商品によって対象となる範囲が異なるため、必ず約款を確認しましょう。

 

医療保険加入時は確認事項が多く、不安を感じる方も多いのではないでしょうか?auフィナンシャルパートナーの「auマネープラン相談」はご状況に応じたご相談が無料で可能ですので、お気軽にお問い合わせください。

50代で医療保険に加入する際の選び方

スーツを着た女性が熱心に話す様子

50代で医療保険に加入する際の商品の選び方として、以下の点を押さえておきましょう。

  • 保障内容に見合った保険料か
  • どのような種類の保険なのか
  • 加入している保険と重なる部分はないか
  • 入院時の支払限度日数はどれくらいか

それぞれ解説します。

保障内容に見合った保険料か

50代で医療保険に加入する際、保障内容に見合った保険料なのかを確認しましょう。

一般的に、入院給付金や手術給付金が高額で手厚い保障を受けられる場合は、保険料も高額になる傾向があります。そのため、給付金額と保険料を比較してみるとよいでしょう。

また、実際に自分が払っていけるのかを考えておくことも大切です。保障の厚さを重視しすぎて保険料が高額になると、家計を圧迫しかねません。

必要な保障に絞ることで、家計に負担を与えない範囲で医療保険に加入できる可能性があります。

どのような種類の保険なのか

定期型・終身型のように、自分が検討している保険がどのような種類に該当するのかを理解したうえで、医療保険を選ぶことも大切です。

定期型の場合は、保障期間が短い分、保険料の負担を軽減できる可能性があります。一方、終身型は決まった額を生涯払い続けなければならない分、亡くなるまで保障を受けられます。

家計のことを考えてお手頃な保険料であることを重視したいのか、安心して一生涯にわたる保障を受けたいのかなど、ニーズに応じて保険の種類を選びましょう。

加入している保険と重なる部分はないか

加入している保険と重なる部分がないか確認することも、選び方のポイントです。

例えば、すでに医療保険に加入している場合は、新たに医療保険を追加すると管理や手続きで手間がかかります。保険内容が重複していてメリットが少ない場合は、新規の加入を取りやめるか、医療保険を切り替えるなどの検討が必要です。

また、死亡保険に加入しているときも、内容が重複する可能性があります。例えば、加入中の死亡保険にすでに医療特約が付帯されている場合は、新たに加入する医療保険の入院給付金の額を抑えた方がよいことがあるでしょう。

さらに、公的医療保険の高額療養費制度について理解しておくことも重要です。高額療養費制度があることにより、1ヶ月にかかった医療費の自己負担分が高額な場合は、自己負担限度額を超えた額が後で払い戻されます。

そのため、高額療養費制度を利用した場合にどれくらいの自己負担で済むのか、高額療養費制度の対象外の治療や出費にも備えたいのか、などを踏まえて医療保険を検討するとよいでしょう。

入院時の支払限度日数はどれくらいか

入院時の支払限度日数がどれくらいなのかで、選ぶこともポイントです。

50代に入り、長期で入院するリスクが高まることを考慮して保障を厚くしたい場合は長めの支払限度日数を選ぶとよいでしょう。ただし、支払限度日数が増えるとその分、保険料も高く設定される可能性があります。

また、以前と比べて入院日数の短期化が進んでいることも押さえておきましょう。医療技術の向上や病床数に限りがあることなどが、主な要因として考えられます。

なお、厚生労働省の「患者調査の概況」によると、2023年の退院患者の平均在院日数は「28.4日」でした。また、消化器系の疾患は「10.3日」であるのに対し、神経系の疾患は「93.3日」で、傷病によっても平均在院日数に幅があることがわかります。

疾患

退院患者の平均在院日数

消化器系

10.3日

神経系

93.3日

(全体)

(28.4日)

参考:厚生労働省「令和5年(2023)患者調査の概況 3. 退院患者の平均在院日数等」

 

実際に加入する商品を選ぶ際には事前に確認しておくべき点がいくつかあります。自分で全てをチェックするのは不安という方は、保険のプロによる「auマネープラン相談」をご活用ください。無料でご相談いただけます。

50代で医療保険に加入したい人が注意すべきこと

50代で医療保険への加入を検討する際は、以下の点に注意しましょう。

  • 加入できない場合がある
  • 保険料の負担が増える可能性がある

各注意点について、詳しく解説します。

加入できない場合がある

50代で医療保険を検討する際は、加入できない場合がある点に注意しましょう。とくに50代は20〜40代よりも病気の罹患歴や治療歴がある可能性が高く、持病や過去の手術歴によっては加入を断られることがあります。

一方で、持病や手術歴がある場合でも、引受基準緩和型の保険を選ぶことで加入できることはあるでしょう。ただし、保険料の負担が重くなる可能性があるため、必ず確認が必要です。

なお、実際の病歴や健康状態を告知しなかったり、事実とは異なる告知をしたりすると「告知義務違反」に該当します。発覚した場合は契約が解除される可能性があるため、必ず正しく告知しましょう。

保険料の負担が増える可能性がある

50代から新たに医療保険に加入しようとすると、20〜40代で加入する場合と比べて保険料の負担が増える可能性がある点にも注意しなければなりません。加齢に伴い病気やケガのリスクが高まるため、保険料も高額に設定されていることが一般的です。

まずは、気になる保険の保険料がどれくらいになるのかを試算し、毎月の払込が可能か判断しましょう。

【ケース別】50代におすすめの医療保険の選び方

50代におすすめの医療保険の選び方は、家族構成によっても異なります。ここで、独身のケース・パートナーがいる(子どもがいない)・子どもがいるケースに分けて、選び方を確認しておきましょう。

独身のケース

独身の場合は、自分が病気やケガで入院した際に経済的に苦しくならないようにすることを重視して医療保険を選ぶことがあります。そこで、死亡保障よりも病気やケガに対する保障を厚くすることが一般的です。

また、老後も自分だけで医療費を負担できるように、一生涯保障を受けられる終身医療保険を検討する方法もあります。生活習慣の乱れから健康リスクが気になっている場合は、特定疾病保障が付帯された商品も検討するとよいでしょう。

パートナーがいるケース

パートナーがいる場合は、自分だけでなく相手の生活を考えつつ、医療保険を選ぶことが大切です。

例えば、パートナーの収入だけでは生活していくことが難しそうなら、自分に万が一のことがあったときに備えて死亡保障の付帯した医療保険を検討します。また、入院に伴う収入減に備えて、就業不能保険への加入も検討しておくとよいでしょう。

子どもがいるケース

子どもがいる場合は、子どもの年齢にあわせて医療保険を検討します。

例えば、子どもが学生でまだ独立していない場合は、自分に万が一のことがあったときに備えて死亡保障を厚くすることがポイントです。また、病気やケガで収入が減少するときに備えて、就業不能保険も検討しましょう。

ただし、子どもがいる場合は教育費の負担もかかるため、無理のない範囲で払込できる保険料の商品を選ばなければなりません。

 

ご自身に近い境遇の方がどのような保険を選んでいるのかなど、「auマネープラン相談」ではプロの目線で最適な保険をご紹介しております。無料でご相談可能ですのでお気軽にお問い合わせください。

50代で医療保険に加入する際のポイント

50代で医療保険に加入する際のポイントは、主に以下のとおりです。

  • ライフプランを考慮する
  • 専門家に相談する

それぞれ解説します。

ライフプランを考慮する

50代で医療保険に加入する際は、ライフプランを考慮することがポイントです。

ライフプラン(ライフプランニング)とは、資金面も考えつつ人生における生き方の計画を立てることや、その計画自体を指します。現在の生活環境を見つめ直したり、将来どのように過ごしたいのかを考えたりすれば、新たに医療保険に加入すべきなのか、どのような種類を選ぶべきなのかが見えてくるでしょう。

例えば、「住宅ローンはいつ払い終える予定か」「今後も今の住居に住み続けるのか」「病気になったときに現在の貯蓄で対応できるのか」などを確認することで、必要な給付金水準や払込可能な保険料水準などがわかります。

専門家に相談する

保険の仕組みが難しくて自分だけでは判断しきれない場合は、FP(ファイナンシャル・プランナー)などの専門家に相談することもポイントです。

FPは、相談者の収入・支出・加入している保険・家族状況などを考慮してアドバイスします。そのため、現状を踏まえ、「医療保険に新たに加入すべきか」「どのような種類の保険を選ぶべきか」などを判断する際のひとつの指針となりえるでしょう。

50代はリスクを考慮した医療保険の見直しがおすすめ

保険見直しと書かれたポップな画像

50代に入り、20〜40代の頃よりも健康の不安を感じるようになる可能性があります。病気やケガで入院した際に、自己負担額の軽減につながる保険が医療保険です。

ただし、新たに医療保険に加入する際は、20〜40代で加入する場合と比べて保険料の負担が重くなる可能性がある点に注意しなければなりません。そこで、医療保険の加入を検討する際は、保障内容やリスク、保険料などを考慮して選ぶことがポイントです。

50代に入ってライフステージに変化があったら、医療保険の見直しを検討しましょう。

 

医療保険の見直しは慎重になる方も多いかと思います。「auマネープラン相談」はご相談回数に制限なく、いつでも無料です。プロ目線で納得いくまでご相談可能ですので、お気軽にお問い合わせください。

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